【2026年10月時点】鹿児島 チームビルディング研修で起きることは、職場で起きていることと同じ構造です。 研修という非日常の場で、人は「いつもと違う自分」を出すように見えて、実は「いつもの自分」をそのまま持ち込みます。発言しない人、距離を縮められない人、途中で集中が切れていく人。その小さなパターンの集まりが、あなたの会社の1年間を縮めた縮図になっている。研修を”イベント”ではなく”組織診断ツール”として読む視点を、元教員でSOU代表の僕(渡邉匠)がお伝えします。
この記事でわかること
- 研修で見える3つの行動パターンと、それが職場でどう再現されているか
- 「できていない前提」ではなく「どうなりたいか」で聞くと、本音が出る理由
- SOUの屋久島2泊3日チームビルディング研修で、縮図を言語化する3つの装置
目次
研修でAさんが黙り、Bさんが距離を縮められなかった日

元教員です。
今、鹿児島の屋久島で株式会社創(SOU)という会社を経営しています。企業研修とリトリートが中心の会社です。
少し前、4月から新しく組まれるチームの方向性を1年先までつくる、という研修を担当しました。4人ずつのグループでワークをしてもらう形式で、2時間ほど。
そのとき、面白いというより少し切ないことが起きました。
Aさんは、ほとんど発言できませんでした。4人の中で一番若手だったので、「自分が何か言っていいのかな」という表情のまま、2時間が過ぎていきました。
Bさんは、グループで一番の年長者だったのに、最後まで距離が縮まりませんでした。初対面のメンバーに人見知りをして、自分からは話しかけに行かない。
もう1人は、途中から”消えて”いきました。身体はその場にあるんだけど、意識が遠くへ行ってしまう。質問を向けると我に返るけど、またすぐにどこかへ行ってしまう。
研修が終わって一人で片付けをしているとき、僕の中に静かに降りてきた言葉がありました。
「今日ここで起きたことは、この人たちの日常の縮図だ」
Aさんは、職場の会議でも同じように発言できていない。Bさんは、普段から距離を縮められずにいる。消えていった人は、きっと通常業務でも集中が切れる瞬間を抱えている。そう思ったら、研修を「イベント」として見ていた自分が少し恥ずかしくなりました。
これは僕の体験談ですが、研修を企画する側のあなたも、同じことを感じたことがあるんじゃないでしょうか。
非日常でも、人は”いつもの自分”を持ってくる
研修って、非日常の場ですよね。
いつもと違う環境、いつもと違うメンバー、いつもと違う課題。だから「いつもと違う自分」が出てくる、と思いたい。でも実際に場に立ち続けると、ほぼ逆のことが起きます。
非日常の場だからこそ、いつもの自分が無防備に出てくる。
これは参加者だけの話ではありません。僕自身、他のファシリテーターの研修やセミナーに参加するとき、自分のクセがそのまま出ます。
積極的に声をかけるか、様子を見るか。前に座るか、後ろに座るか。質問するか、しないか。
その小さな選択の積み重ねが、ほぼそのまま日常にも持ち帰られます。ファシリテーターとして場を見ながら、「あ、これは自分も同じだな」と気づく瞬間が、いつもあります。
鹿児島 チームビルディング研修を「ただのイベント」で終わらせないカギは、ここにあります。研修で見えた行動を、研修の中だけで評価して終わらせない。「これは職場でも起きている」と前提を揃えてから、持ち帰る。
鹿児島 チームビルディング研修を”組織診断ツール”として読む3つの視点

研修を縮図として読むとき、僕がよく注目するのは3つの軸です。
1. 発言のパターン
誰が最初に話すか。誰が沈黙に耐えられずに話し出すか。誰が最後まで話さないか。意見が割れたとき、誰の声に集約されていくか。
これは、月曜朝の定例ミーティングで起きていることとほぼ同じ構図です。研修で発言しない人は、職場でも発言できていません。研修で場を引っ張る人は、職場では意見が集中していて、他の人の発言機会を無意識に奪っている可能性があります。
2. 距離の取り方
初対面のメンバーに自分から近づくか。輪の外に立ち続けるか。質問するときに相手の名前を呼ぶか、「あの」「ちょっと」で始めるか。
Googleが社内で行った大規模調査「Project Aristotle」では、最も生産性が高いチームの共通点は心理的安全性の高さでした(出典:Google re:Work “Guide: Understand team effectiveness”)。ただ、心理的安全性は制度で作るものではなく、距離の取り方の積み重ねで作られます。研修でその取り方が出ているなら、職場でも同じ距離感で日々の仕事が流れているはずです。
3. 集中の切れ方
途中で意識がどこかへ行く人、時計を頻繁に見る人、スマホを机に出す人、席を立ちたくなるタイミング。
集中が切れる場所には、だいたい本人の中に未処理の何かがあります。「今、この話に自分は関係ない」と判断した瞬間。あるいは「どうせ結論は決まっている」と諦めた瞬間。研修でそれが見えるなら、日々の会議でも同じタイミングで誰かが”消えている”ということです。
この3つを、研修の最後に全員で言語化します。 評価するためではなく、職場に持ち帰るためです。
「できていない前提」で聞くのをやめた瞬間、本音が出た
先日、僕が主宰しているコーチング・ファシリテーション養成講座の最終回で、こんな場面がありました。
受講生の1人、仮にTさんとします。Tさんは半年間、ずっと講座を受けてきたのに「これを本当に自分のものにできているのか」というモヤモヤを抱えていました。
僕はまず「何がブレーキになっているんでしょう」と聞きました。でも、言葉が出てこない。沈黙が続きました。
このとき、「できていない」という前提で問いを続けても、ブレーキは出てきませんでした。本人の中に「できていない」という自己評価はあっても、その理由を本人も分かっていなかったからです。
そこで、問いを切り替えました。
「Tさんは、本当はどんな風になりたいと思っていたんですか」
少し間があって、Tさんが話し始めました。
「本当は、気軽にチャレンジできるようになって、どんどん変わっていきたいんです」
これを聞いた瞬間、僕の中では「今、Tさんはコンフォートゾーンに居て、ストレッチゾーンに出たがっている」と見立てが立ちました。Tさんも、言葉にした瞬間に自分で分かったようでした。ネクストアクションとして「1から10まで自分で企画した研修を自発的にやってみる」が出てきました。
鹿児島 チームビルディング研修でも、同じことが頻繁に起きます。「なぜできないのか」の問いを「どうなりたいのか」に切り替えるだけで、同じ人から出てくる言葉が別物に変わります。
これは僕1人の技術ではなく、ファシリテーターのチームで共有している型です。もう1つ、養成講座で何度も伝えているルールがあります。
「アドバイスの欲求が湧いた瞬間、まず自分の中で一旦黙らせる。」
人の話を聞いているとき、僕たちは勝手に解決策を考え始めます。でも、相手が欲しいのは解決策ではなく、まず聞かれることです。相手に話させるために、自分の頭の中のアドバイスを黙らせる。これだけで、場の空気が変わります。
経験学習サイクルで、”縮図”を言語化する
研修で見えた縮図を、どうやって職場に持ち帰るか。
ここで使うのが、デイヴィッド・コルブが1984年に提唱した経験学習サイクル(出典:Kolb, D. A. (1984) “Experiential Learning”)です。4つのステップで回します。
- 具体的な経験:研修で何が起きたか。事実だけを書き出す。
- 振り返り:その時、自分や他のメンバーは何を感じていたか。
- 一般化:ここから言える教訓は何か。これが”縮図”の言語化。
- 次の実践:職場に戻ったら、どう動かすか。
多くの研修は1と2で終わってしまいます。「楽しかった」「気づきがあった」で解散する。でも、縮図として職場に持ち帰るためには、3と4まで必ずやる。
ここを飛ばすと、研修で出た行動パターンは研修の中に置き去りにされ、月曜日の朝、同じ会議がまた始まります。
SOU屋久島チームビルディング研修でやっていること

鹿児島 チームビルディング研修を提供している会社はいくつかあります。SOUが屋久島でやっているのは、「縮図を扱う装置」を3つ組み合わせた2泊3日のプログラムです。
1. 事前カウンセリング(60分)
研修の前に、担当者の方と60分の個別面談を行います。ここで「今の職場で、特にどのパターンが見えていますか」を一緒に書き出します。研修当日に注目すべき軸を揃えておく、という意味です。
2. 共同作業と焚き火対話
屋久島の森の中で、地図とゴールだけを渡して歩いてもらう。携帯電波もほとんど届きません。役職や肩書きがほどけた状態で、人が何をどう決めるかが露わになります。
夜は焚き火を囲みます。炎を見ていると、人は不思議と防衛を下ろします。「本当は何に困っているのか」を話せる場が、ここで初めて成立します。
3. 1か月後の振り返り
研修の1か月後に、オンラインで全員と振り返りセッションを行います。経験学習サイクルの3と4、「一般化」と「次の実践」を、職場に戻った後の実感と照らし合わせて再言語化します。この1か月後セッションがプログラムに含まれているのが、SOUのやり方です。
研修で見えた”縮図”を、月曜朝の会議室まで届ける仕組みです。
料金・導入の流れ
- 対象:中小企業の経営者層・幹部層・新任管理職の少人数チーム
- 期間:2泊3日が標準
- 人数:最小催行3名、6名まで1名180,000円(税抜)。7名以上は人数に応じて変動
- 費用に含まれるもの:事前カウンセリング・プログラム設計・現地ファシリテーション・1か月後振り返り
- 別途かかるもの:参加者の交通費・宿泊費
- 出張実施:屋久島以外(鹿児島県本土・九州・関東・関西等)での実施も可能【要・ちげさん確認:出張実施の料金体系と移動費の目安】
- 導入の流れ:公式サイトのお問い合わせ→60分の事前カウンセリング→お見積り→日程調整→実施
公式の料金ページ(sou-yakushima.com/program/price/)に最新情報を公開しています。
よくある質問
Q1. 心理的安全性が低いチームでも、研修を受ける意味はありますか?
むしろ、心理的安全性が低いチームほど「縮図」が鮮明に見えます。発言しない、距離を縮めない、集中が切れる、という行動パターンが研修で露わになるからです。問題は、見えた縮図を帰任後にどう扱うかです。SOUの研修では、1か月後の振り返りまでをプログラムに含めることで、見えた縮図を”そのままにしない”ようにしています。
Q2. 短時間(半日・1日)の研修でも効果はありますか?
縮図を見ることは、半日の研修でも可能です。ただし、見えた縮図を「一般化」して「次の実践」まで持っていくには、少なくとも2泊3日の時間と、1か月後の振り返りセッションが必要だと僕は考えています。短時間の研修で得られるのは、気づきまで。行動変容まで含めるなら、設計そのものを変える必要があります。
Q3. 鹿児島県本土や九州の企業ですが、屋久島まで行く意味はありますか?
屋久島に行く最大の意味は、電波が届かない森に入ることと、焚き火を囲む夜があることです。この2つは、鹿児島市内のホテル会議室では再現できません。研修を”縮図を扱う装置”として捉えるなら、環境の非日常性は装置そのものの一部です。ただし、どうしても移動が難しい場合は、鹿児島本土・県外での出張研修もお受けしています。
Q4. 料金の目安を教えてください。
6名まで1名180,000円(税抜)、2泊3日、最小催行3名です。費用には事前カウンセリング60分、現地ファシリテーション、1か月後の振り返りセッションが含まれます。参加者の交通費・宿泊費は別途かかります。詳しくはsou-yakushima.com/program/price/に掲載しています。
Q5. 事前課題はありますか?
事前課題という形式ではなく、担当者の方との60分のカウンセリングと、参加者への簡単な事前の問い(例:「今の職場で、特に扱いたいテーマは何ですか」)をお送りしています。研修当日に見るべき軸を、事前に揃えておくためです。
著者情報
渡邉匠(わたなべ・たくみ) — 株式会社創(SOU)代表取締役。京都生まれ・大阪教育大学卒。カナダでトレッキングガイド(ACMG認定)として自然の中での対話を学び、2016年から屋久島に移住。通信制高校教員として8年間勤務し、主任職も経験。2025年、「自然の中で人と組織が本音を取り戻す場」を事業化するため独立。屋久島を拠点に、企業研修・リトリート・コーチング・ファシリテーション養成講座を提供。コーチング・ファシリテーション養成講座1期を主宰(2026年4月〜9月)。
- 会社:株式会社創-SOU-
- note:chige_takumi
まとめ:研修で見えた”縮図”を、職場に持ち帰る
鹿児島 チームビルディング研修を企画するとき、「どんなワークをやるか」よりも先に、「研修で何を見るか」を決めておくと、研修後の景色が変わります。
研修は、組織を変える道具であると同時に、組織を映す鏡です。発言のパターン、距離の取り方、集中の切れ方。この3つの軸で見ていれば、2泊3日の研修で、あなたの会社の1年間の縮図を手にすることができます。
そして、見えた縮図を職場に持ち帰るためには、経験学習サイクルの「一般化」と「次の実践」までを設計に組み込むこと。1か月後の振り返りセッションまで含めること。
屋久島で2泊3日、縮図を一緒に読み解きませんか。
事前カウンセリング(60分)から承っています。お問い合わせはこちらから。